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11~12月の映画鑑賞メモ

   

あけましておめでとうございます。(遅っ)
1月2日、三日月と金星ツーショットこちら。新年早々綺麗な夜空でした。


昨年はいろいろとあってHPがなかなか更新できませんでしたが、今年はもうちょっとマメに更新したいと思います-(毎年同じ事書いているような)。よろしくお願いしますー。

新年1発目は、昨年の片付いてなかった記事から!。11-12月に見た映画。

クリント・イーストウッド『荒野のストレンジャー』1973年,アメリカ,映画会
いわくありげな小さな町によそ者(イーストウッド)が立ち寄った。腕を見込まれ、町の人々に、もうすぐ町に復讐にやってくる無法者から町を守って欲しいと頼まれるが…。
『真昼の決闘』裏バージョン。「流れ者」が何かを巻き起こすという西部劇ではありがちな設定だが、やりたい放題のダークヒーロー、ミステリアスな展開、ファンタジー要素のオチ…と後にも先にもない西部劇を作ってしまった。主人公の正義がはたして正義なのか、腑に落ちないところはイーストッドらしいところ。フラリと現れ、町をめちゃくちゃにしていく主人公ストレンジャーは、ハリウッド西部劇の枠をぶち壊すストレンジャーでもあった。

 

 

 

 

 

 

阪本順治『顔』,2000年,日本,DVD
少し前に見た同監督の『団地』が面白かったので、代表作を鑑賞。『団地』と同じ藤山直美主演。引きこもり、妄想のなかで生きてる三十路女が逃亡せぜるを得なくなる。仕方なしにでも一歩現実世界へ出れば、悪い奴と同じくらい良い人もいて、傷つくことと同じくらい幸せなこともあって、無表情だった彼女が、いろんな顔を持ちはじめる。何もしない人生より、不器用でも、ダサくてカッコ悪くても、必死で逃げるだけの人生の方がよほど輝いている
藤山直美あっての映画。彼女は別人になるというよりは、あくまで「正子」のままで流れるように変わっていく。この変貌ぶりは見事。岸部一徳、大楠道代、豊川悦治など、脇を固める俳優も◎。


 

 

 

 

 


ポール・トーマス・アンダーソン『ザ・マスター』2013年,アメリカ,DVD
心が壊れちゃってる元兵士フレディが、新興宗教の「マスター」ドッドに出会う。
ハッキリとは描かれてないけど、「マスター」はフレディに対して、多分、救いの対象という以上の感情(恋愛感情?)を持っていた。でなきゃ、暴力的で危険な彼を側に置いておく理由はないから。でも、マスターは、教祖と信者という主従関係でしかフレディと関わることができなかった、そこがトッドの不幸。一方で、迷える魂フレディは「マスター」が絶対信頼できる拠り所のように見えたけど、でも、そんなものは嘘っぱちと分かった時にはじめて心が解放され、安らぎを得る。二人の蜜月と瓦解、皮肉な人間関係が、濃縮果汁のようなシビれる濃さで展開する。
監督はきっちりとした脚本を用意したわけではなくて、役者のアドリブで即興的に演出したとのこと。その意味では、フィリップ・シーモア・ホフマン(マスター)とホアキン・フェニックス(フレディ)という、二大怪優の狂気を見る映画でもある。
この監督は、最近の私の一押し!。この映画はちょっと難解だけどね。


トビー・フーパー『悪魔のいけにえ』1974年,アメリカ,Blu-ray
若者5人が乗ったワゴン車がガス欠に。近隣では不気味な墓荒らし事件が続いていた…。R15指定
殺人鬼系ホラーの金字塔。その後のホラーに引き継がれていくような演出がいくつも見いだせる。40年前の映画ですが、決して古くないです。今見ても、次カットでくるぞくるぞ…と分かっているのに、ひええええっー!とビビりまくり。
惨殺の直接描写はホラー映画では少ないと思う。だけど、殺人鬼の強烈な容貌、異常なキャラクター、度肝を抜くような展開、人骨や皮で作った家具やインテリア、散らばった骨などの懲りまくった小道具、もうワンシーン、ワンシーンが一生記憶に残りそうなインパクト。でも、恐さも盛りすぎるとコメディになるのね。ミイラがお姉さんの指をちゅぱーっと吸った時は、それはやりすぎだろと笑いそうになっちゃったよ。
この殺人鬼は実在の犯罪者、エド・ゲインがモデル。彼は映画に一番影響を及ぼした犯罪者。彼をモデルにした映画は、この他にも『サイコ』、『羊たちの沈黙』など。いずれも映画史に名を残す名作。

 

 

 

 

 

 

ブライアン・デ・パルマ『ボディ・ダブル』,1984年,アメリカ,DVD
売れない俳優ジェイクが、友人から借りた家の窓から見たものは!。
ヒッチコック大先生の『裏窓』と『めまい』を足して、デパルマのB級映画センスで演出した映画。ヒッチコックの焼き直しってことで世間の評価は高くないが、私、デ・パルマのB級感が好物でして。冒頭から素晴らしいB級感(笑)!。
デ・パルマ先生は、多分、こんな風に考えてこの映画を作ったんじゃないかと思うんです。裏窓から望遠鏡で覗くなら、しみったれた生活じゃなくて、やっぱエロだよね~。そのムンムンなフェロモン美女を追跡するわけだから、追跡にも変態っぽさがほしいよな~、女の脱ぎ捨てたパンツを拾っちゃうとかさ。マクガフィンとか、殺されてるかどうか分からないとか、中途半端なのはダメダメ。そこは派手に演出しなきゃ。怪しい仮面を被った殺人犯が、ドリル持って、フェロモン美女を追いかけ回すなんてどぉ?。ぜんぶ私の妄想ですが…。これはイギリス紳士のヒッチコック大先生には決して作れないと思うの。元ネタはヒッチコックでも、まったく別の面白さがあると思うんだけどなぁ。


 

 

 

 

 


ブライアン・デ・パルマ『レイジング・ケイン』,1992年,アメリカ,DVD
児童心理学者のカーターは我が子だけでなく、他の子も研究材料としようとしていた。双子の兄弟ケインが現れ、彼らの周辺では不可解な事件がおきはじめる。
90年代でも多重人格ネタはちょっと古くさかったんじゃないかなぁ。物語や設定がやや強引なところもあるし。だがしかし…そこは技巧派職人のデ・パルマ先生。ビジュアルとカット割りで緊張感や不穏な空気を作り出し、目が離せないサスペンスになっちゃってる。やっぱり凄い監督だなと思う。得意の長回し、カメラ360度くるくる回転、スローモーション、ベビーモニターでの演出、夢オチの繰り返し等々。ラストシーンなんて、超複雑なピタゴラスイッチ装置のような連鎖で、1階~3階で起きている数秒間の出来事を同時に進行させるという凄技を繰り出し、ストーリーそっちのけで見入っちゃうもの。
もうひとつ、この映画を面白くしているのは、主演ジョン・リスゴー。いくつもの人格、父親まで演じるという難しい役どころ。この人、体格良いけど、女装が似合うんだよねぇ。

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