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8月の映画鑑賞メモ

森田芳光『家族ゲーム』,1983年,日本,DVD
20年ぶりぐらいに鑑賞。希薄な親子関係に、変な家庭教師(松田優作)が突然入ってくる。横並びの食卓、不快な音の食事、いじめシーンをロングショットで細部をわざと見せなかったり。希薄な家族関係、人間関係の見せ方がおもしろい(interesting)。

ロベール・ブレッソンでゲイジュツの秋

9月のWowwow番組表を見て興奮した。ロベール・ブレッソン監督作品を一挙に放映!。Wowwow、たま~にだけど渋くて粋なことをしてくれるぜ(^^)b。

ブレッソンは1901年生まれ、フランスの映画監督。私も2本しか見ていないので、そんなに詳しくは語れないが、私が知る限り最も禁欲的な監督。感情的、情緒的、娯楽要素はいっさいなし。台詞、演出は最小限。音楽なし。俳優はプロを嫌い、ほぼ素人。削ぎ落とせるところまで、削ぎ落とす。静謐で、緊張感のある映像の積み重なりが、じわっじわっと人物の内面やテーマを繊細に語りかけてくる。体調を万全に整え、冴えた頭で見ないと、眠くなるかも…(^_^;。

生誕110年ということで、ちょっとしたブレッソンブームである。この1,2年、デジタルリマスター版のDVDBoXが出たり、ミニシアターでもブレッソン特集がよく組まれている。私も、去年、岩波ホールで『抵抗 死刑囚の手記より』を鑑賞した。
とくにこの『抵抗』はお薦めである。ナチスに死刑を言い渡されたレジスタンス活動家が、脱獄不可能と言われた刑務所から脱出するまでの過程を描く。ひとりの囚人が、ひたらすら脱獄の準備を緻密に進めていく過程を淡々と追っていく。囚人の生活、主人公が脱獄を準備する様子をじーっと見つめている感じ。厳しく監視されているから囚人同士の会話は手短で最小限、外との連絡手段もほとんどなし。脱獄もの映画は数あれど、これほど現実感、緊迫感や焦燥感を感じさせるものはないと思う。

実はブレッソンのDVDは、オークションなどで安い中古品をチマチマと集めてきた。まだ1本(『バルタザールどこへ行く』)しか見てないけど…(__;)。どれもデジタルリマスター以前に販売された古い版なので、画質がとっても残念である。たぶん、Wowwowの放送はデジタルリマスター版なのではないかと期待している。ゲイジュツの秋、ブレッソンに浸ろうかな。

Wowwow放送予定
20日午前10時 『抵抗 死刑囚の手記より』
20日午前11時45分 『スリ』
21日午前10時 『バルタザールどこへ行く』
21日午前11時40分 『少女ムシェット』
22日午前10時 『ラルジャン』