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NHKBS 「歌伝説 ちあきなおみ」

という番組を見る。数年前の再放送番組。
11月21日に、「BSまるごと大全集ちあきなおみ」という2時間番組の放送予定があり、その前振りとして再放送されたようだ。
彼女は92年に歌手活動を止めており、私は同時代的には真面目に聞いたことがなかった。「喝采」というヒット曲があること、中島みゆきが「ルージュ」など数曲提供していること、それと「タンスにゴン」のCM…ぐらいしか知らなかった。
しかし今日の放送を見て、ぐっときてしまった。女の気持ちを切々と歌い上げる。歌唱力も凄いけれど、こんな細やかな情感までを表現する歌手だったとは。ポップスも、ニュージックも、演歌も、シャンソンも、どんな曲だって彼女が歌うと、映画を見るように情景がぱーっと浮かんできて、彼女の世界に引きずりこまれてしまう。沁みた
驚いたのは、「ねぇ、あんた」を歌っていた映像である。一瞬、中島みゆきの舞台、夜会を見ているのかと思うぐらい、雰囲気が似ていた。
ちあきなおみは、89年にひとり芝居ミュージカル「Lady Day」(1989年)をやっている。偶然だけど、「夜会」の初演も89年。中島みゆきは、ちあきなおみに曲も提供しているし、もしかしたらお互い影響を与えあったのかもしれないなぁ…なんて、ふっと思った。ちなみに、「ねぇ、あんた」の映像は、YouTubeでも見ることができる(今日現在)。
11月21日「BSまるごと大全集ちあきなおみ」をさっそく録画予約した。今から楽しみ。

中島みゆき 紫綬褒章

1週間前のニュースだが、今日、知った。
中島みゆき 紫綬褒章。
私が、中1の時にはじめて買ったアルバム「生きていてもいいですか」(爆)。30年来の中島みゆきファンである。
紫綬褒章は凄いなぁと思う。でも、正直、フクザツな気持ちも混じっている。
私が、ちょうど世の中の矛盾に対して小生意気なことを考えはじめた頃、彼女の歌に出会った。彼女の歌に惹かれたのは、社会に対する抵抗や反発を感じ取ったからだと思う。よく知られているように、失恋の歌が多いのだけれど、思春期の私は、失恋の歌というよりは、取り残された者の悲しみというか、世の中から排除された者の孤独みたいなところにシンパシーを抱いていた。
これは後付の知識なんだけれど、80年代に入る頃だから、既にフォークからニューミュージックへと変わっていて、でもフォークのようなメッセージ性をまだ引きずっていた数少ない歌手が、中島みゆきだったんだと思う。(世代は違うけれど、私よりもう一世代下の若者が、尾崎豊とか、ブルーハーツにはまったのと似ていると思う。)
中島みゆきの歌は30年経ても変わっていない。社会からこぼれ落ちた孤独な者への暖かい目を持ち続けている。そういうところも評価されて、褒章となったと考えれば、ファンとして喜ぶべきなんだろう。
でも、私のなかに、勝手な思い込みなんだけど、権力のような強いものに抗いながら、我が道を行く中島みゆきがいるの。「棚から本マグロ」(もちろん、彼女流の照れ隠しコメントであることは承知)なんてコメントしないでさ、何か、どこかに、褒章拒否したほうがカッコイイのになぁという気持ちが、ちょっとだけあるの。